<京都社会フォーラム>開催! 「よりよい京都」から<もうひとつの世界>Another Worldへ!

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世界社会フォーラムとは

 世界社会フォーラム(World Social Forum)という集まりがあります。全世界から環境や貧困の問題に取り組むNPO、労働組合などが数万人の規模で集まって一週間にわたり会合を開くのです。 

2001年に第一回が行われ、毎年一回、ブラジルのポルト・アレグレ市で開かれてきましたが、2004年に行われた第四回は、場所をアジアに移してインドのムンバイ(ボンベイ)で行わました。そして来年の一月には行われるWSF2005は、再びブラジルのポルトアレグレ市に開催地を移して行われます。

 この会合は当初から、スイスのダボスで毎年行われていた世界経済フォーラムが、限られた政治家・官僚・資本家のみの会議であるのに対抗して、世界中からNGOや労働組合など、さまざまな社会問題に携わってきたさまざまな国籍や階層の人々が集まり、現在の世界的諸問題と望ましい未来について語り合います。

 この会合を呼びかけたのもブラジルの土地無き農民運動、フランスのATTACなど各国に渡るさまざまなNGOであり、議題も経済の自由化、環境と開発、戦争と平和、労働、貧困、食料、差別、民族問題など、多岐にわたります。

 また、言語学者のノーム・チョムスキー、政治経済学者のサミール・アミン、フランスの農民活動家のジョゼ・ボヴェ、インドの環境学者ヴァンダナ・シヴァなど、著名な知識人や活動家も多数参集します。

 フォーラムの基本原則では、参加者はグローバリゼーションや経済の自由化といった問題に取り組んでいる人たちであり、また暴力的な闘争を目的としていないことや人種差別的な団体ではないことが要求されます。 また、幅広い団結を可能にするため、政党単位での参加はできません。 

これまで3年にわたる討議の中で、議論の主題は「もう一つの世界は可能だ」という言葉に収斂されてきました。 これまで、分断された個別のグループが抱える問題を一つの会場に集めることによって見渡せるようになり、その問題に共通の背景を見つけ、問題の解決のために協力していく方法を見つけ始めていることが、世界社会フォーラムの最大の成果だと言えるでしょう。